うまくいかず、もがく就活生に捧げる本3選

 こんにちは、内定者ライターの岡崎です。私は就活の時、「明確な目標」を持たずに始めてしまいました。多くの人は就活を始める際、将来の自分を想像できないまま始めることが多いと思います。面接で聞かれた質問に対し、具体的なイメージが持てず、いい回答を返せないため落ちてしまうこともあるのではないでしょうか。
 そんなとき、私は本を読むことで心を慰め、気持ちを切り替え、新たな企業の選考に臨みました。今回は私の就活経験談から「なぜ就活時に本を勧めるのか」、そして「おすすめの本3選」をご紹介したいと思います。

私が就活時に読書を勧める理由

 私が就活中に本を読むことを勧める理由は、日々の疲れから解放されることにあります。就活中は企業のエントリーシートの提出や面接などに追われ、予想以上に忙しいものです。その忙しさ故に、目の前の結果に一喜一憂し、自分自身を見失ってしまいがちです。
 そんなとき、読書が役に立ちます。読書は著者との対話であり、その対話を通じて自分が今まで持ち合わせていなかった視点や気づきを提供してくれます。読書は日々めまぐるしく動いている人に自身を見つめ直すきっかけを与えてくれる、これこそ私が就活時に読書を勧める理由です。

“孤独は自身を成長させる”

斎藤孝「孤独のチカラ」

 まず紹介するのは斎藤孝の「孤独のチカラ」です。就活は孤独との戦いです。新型コロナウイルスが流行している現在ではwebでの選考が主流となりつつあります。周りの就活状況が分からず、自分一人だけが就活をしていると錯覚してしまう方もいるのではないでしょうか。私自身も就活が始まってからは知り合いとほとんど連絡を取らなくなり、不安になったことがありました。「不安でたまらず誰かに相談したいけど、相手に自分が就活を終えられていないことを知られたくない」という板挟みの状況のなか、手に取ったのがこの本でした。
 本書は著者の経験談が元になっており、一貫して「孤独は己を成長させる」と主張しています。時間が許す限り、自分自身と向き合う、もしくは自分の技量を深める努力をする。こうした孤独はエネルギーを要し、辛いものです。しかし、孤独に上手につきあい、自分の脳をフル回転させる知的活動はやがてクリエイティブなものになると語っています。
 この本を読むことで私は「知り合いに相談したかったのは、就活のアドバイスを受けるのではなく、仲のいい友達と話すことで就活を一時的に忘れたい」というその場しのぎの動機であったことが分かりました。以来、私は一人で過ごす時間を大切にするようになりました。もちろん人と関わる時間も大切ですが、一人になり就活で自分自身を掘り下げながら徹底的に考えていく中で、自分がやりたいことや成し遂げたいことが見えてくるのではないでしょうか。自分とは何か、生きるとは何か。普段は忙しくて考えたこともなかった根源的な問いを突きつける本であるといえます。

“意外な発想を持たないとあなたの価値は出ない”

岡本太郎「自分の中に毒を持て」

 就活をしていると、グループディスカッションや面接であなたの意見を聞かれることがあると思います。そこであなたは自分の意見をはっきりと述べることができるでしょうか。周りと意見を合わせることが是とされてきた日本人は自分の意思を相手に伝えることが下手な民族であると言われています。しかし、社会に出ると意見を言わないと言うことはあなたがその場にいないことと同じであり、マイナスの評価になってしまいます。私自身、同じグループ内の意見に反対の立場であっても「ここで議論して話し合いになるのなら、みんなに合わせた方がいいな」という理由で発言しなかった経験がありました。
 岡本太郎が書いた「自分の中に毒を持て」には自分の決意を絶対に押し通すことの大切さを説いています。自分で意識するしないにかかわらず、人は常に選択を迫られ、多くは間違いのない安全な道を選びます。無難な選択とは周りと同じ行動をすること、つまり世間知に従って生きることであり、この本の中では悪徳であるとされています。彼は自分が筋を通した結果が芳しくなかったとしても、全力でぶつかることに意味があるのであり、そこに人生の尊さがあるのだと主張しているのです。
 就活の選考で失敗したくないために守りの姿勢になる気持ちは分かります。その会社が自分の就職したい企業だったら尚更でしょう。しかし、自分を偽ってまで入社した企業で働き続けられるでしょうか。企業は星の数ほどありますし、ありのままのあなたを高く評価してくれる企業はきっとあります。周りの意見に左右されず、自分を貫く大切さを教えてくれる本です。

“思うような結果が出ず、落ち込んでいるあなたに”

カフカ「絶望名人カフカの人生論」

 就活は受験と違い、理不尽なものです。受験では不合格になったとしても「自分の点数が足りなかったのだな」と割り切ることができますが、就活はそうはいきません。面接など、数値化するのが困難なシステムでふるいにかけられるからです。就活生が不採用通知を受け取ると「自分の人格が否定された」と考えてしまうのはそのためであり、この苦しみは当事者にならないと分からないものです。
 ところであなたは落ち込んだとき、どのような言葉をかけてほしいですか。ウォルトディズニーは「追い求め続ける勇気があれば、すべての夢はかなう*1」と残しました。すばらしい言葉ですが、辛いとき、この言葉は心に響くでしょうか。むしろ必要なのは、あなたの気持ちに寄り添ってくれる言葉ではありませんか。
 「絶望名人カフカの人生論」を読むと、悩んでいるのは自分だけではないということが分かります。例えばラブレターの一部に彼のネガティブな性格を見ることができます。彼は「将来に向かって歩くことは、ぼくにはできません。将来に向かってつまずくこと、これはできます。いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。*²」と書いています。
カフカは20世紀最大の作家と称されることがありますが、誰よりも落ち込み、絶望しています。私は就活で思うような結果が出ないとき、この本を見返すと「自分はまだ彼ほど絶望していない」と考えることができ、また明日から頑張ろうと思えるようになりました。カフカのネガティブな言葉は意外にもあなたに力を与えるかもしれません。

まとめ

 ここまで就活生の方に対してお勧めの本を紹介してきました。コロナウイルスの影響による企業の倒産や採用活動の見送り、リストラなど暗いニュースもあり就活生の方は不安だと思います。先が見えない世の中こそ、先人達はどのように困難を乗り越えてきたか、本が解決の糸口を示してくれると思います。
 是非これを機会に本を読む習慣を身につけていただきたいです。




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注釈
*1 名言ナビ 名言格言辞典 https://meigennavi.net/word/00/000922.html
*2 カフカ 頭木弘樹編 『絶望名人カフカの人生論』新潮文庫 2014年

参考文献
岡本太郎 『自分の心の中に毒を持て』 青春文庫 1988年
カフカ 頭木弘樹編 『絶望名人カフカの人生論』新潮文庫 2011年
斎藤孝 『孤独のチカラ』新潮文庫 2005年

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