天才から学ぶアイデアのひらめき方

こんにちは、キャパ内定者ライターの岡崎です。
皆さんは革新的なサービスや製品が登場したとき、「その手があったか!」と思うと同時に、「自分も世の中の人々をあっと言わせるアイデアが浮かべばいいのに」と考えたことはありませんか?ネットが普及した現在、あなたが考えたアイデアが革新的な物であれば瞬く間に世界で受け入れられるでしょう。
つまり、成功するチャンスが誰にでもある時代に私たちは生きているのです。今回は「イノベーティブなアイデアを生み出すために必要なことは何か?」をテーマに『「大発見」の思考法 iPS細胞vs素粒子』という本を紹介します。

 

思考を諦める重要性

この本はノーベル賞受賞者である山中伸弥さんと益川敏英さんによる対談形式で構成されています。話し言葉で書かれているためわかりやすくて読みやすいのが特徴です。
皆さんは何かにつまずいて思案しているとき、いくら考えても解決の糸口が見つからないと悩んだ経験はあると思います。これは自分がある考えにこだわりを持ちすぎているため、自由な発想が出来ない点に原因があることがしばしばあります。益川さんは研究で行き詰まったとき、執着していた考えを捨てて「諦める」行動が世紀の大発見につながったと語っています。

『*¹ある日、僕は家で風呂につかりながら、「カッコ悪いけど、クォークが四種類あってもうまい理論は組み立てられません、という論文を書くことにしよう」と、心に決めたんです。ここでもう4元モデルに見切りをつけようとしたわけ。そう決めて湯船から立ち上がった瞬間、「あっ!」と閃いた。「四つにこだわっていたからダメだったんだ。六つにしたらうまくいくじゃないか!」と』


ひらめきは突然浮かぶものです。益川さんは考えていた理論を一度「諦める」ことによって、次の発想に進む準備が出来た点に成功の秘訣があると思います。粘り強く考え続けることももちろん重要ですが、無理なものにいつまでもしがみつくのはあまり得策ではないでしょう。「これ以上やってもダメなら次!」と思えるまで考え抜くこと、「次!」と思ったら以前のことはきれいさっぱりと忘れること。


お風呂で心身ともにリラックスしたことも大発見の要因の一つでしょうが、お風呂に入ればいいということでもありません。元々抱えていた考えをすべてリセットしたからこそ、新鮮な視点で思考することが出来たのです。益川さんのエピソードは物事を割り切って行動する大切さを教えてくれます。

  

考えるとは感動することだ

科学は専門家以外の人からすると理詰めの世界に見え、感受性とは対極的な存在に思えます。しかし、iPS細胞を発見した山中伸弥さんは感受性の重要さについて言及しています。

『*²科学者にとって感受性は本当に大切だと思いますね。自分のやった実験の結果を見て、「うわ、すごい!」って面白がれる人じゃないと、研究を続けていくのは、難しいと思うんです』。


自らが行った結果に対して無頓着な人であれば世紀の大発見を見逃してしまうでしょう。変化は我々の目にはっきりと見える物ばかりではありません。誤差のような少しの違いが、後になって大きな差異を生むことだってあるのです。
考え、モデルをたて、検証する。予想外のことが起これば「なぜ起きたのか」と考える。物事は最初に予想した仮説通りにうまくいくことはほとんどありません。そんなとき、落ち込むことなく意外な結果をどれだけ面白がることが出来るか。一緒になって面白がってくれる人が周りにいるか。それについてディスカッションできる人がいるか。そうすれば考えが縦横に広がっていきます。そこから新しい展開は生まれるのではないでしょうか。実験の結果が予想通りであれば、それはたいてい「並」の結果なのです。


学者のような論理的で理性的な側面を要求される仕事であってもその人の人間味や感受性がなくては続けることは難しいでしょう。どの分野でも言えることですが、偉大な功績を残す人は人間的な魅力を兼ね備えているのだと思います。

 

まとめ

ここまで、「イノベーティブなアイデアを生み出すために必要なことは何か?」をテーマに二人のノーベル賞受賞者の対談がまとめられた本について述べてきました。どの業界においても新たなこと、未知な世界にチャレンジしている人たちは地図を持たない旅行者です。


地図はチャレンジした結果として出来るのであり、旅行者は目的地がどこにあるのかも分からない状況です。当然、目的地までのまっすぐな道はありません。そこにたどり着くまでに多くの失敗や予想外の出来事に見舞われるでしょう。効率化が最優先される現代において、このような遠回りは出来るだけ避けたいものですが、一見無駄に見えるものの中に豊かなものが眠っているかもしれません。新たな発見や革新を生み出すということは目の前に現れる壁を好奇心の目で見つめ追求し続ける心を持つことなのだと思います。




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参考文献
*¹ 文春新書『「大発見」の思考法 iPS細胞vs素粒子』山中伸弥・益川敏英P35
*² 文春新書『「大発見」の思考法 iPS細胞vs素粒子』山中伸弥・益川敏英P90
角川文庫 旅人 ある物理学者の回想 湯川秀樹

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