渋谷はベンチャー企業の聖地。シリコンバレーに続くのか?!

Google、Facebook、Appleなど、名だたる企業が拠点とするシリコンバレー。
ベンチャー企業の聖地とされてきたこの地ですが、近年では日本でも同じような動きが渋谷で起こっています。
そこでこの記事では、シリコンバレーと渋谷を比較しながら、今後の動向について考察してみます。

この記事を読むと以下の3つのことがわかります。
①シリコンバレーの特徴
②ITの街である渋谷の過去と今
③渋谷がITベンチャーの聖地となるために必要なもの

シリコンバレーとは

シリコンバレーは、アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリア地域南部のことを指します。数々の企業を輩出してきたことから、IT企業やベンチャー企業の聖地といわれてきました。
まずはその特徴について紹介します。

半導体産業からIT企業が生まれるきっかけとなった

元々、シリコンバレーの地域は果樹園が多い自然豊かな地域でした。
そんな中、1950年代にトランジスタの発明者がこの地に半導体の研究所を設立し、インテルなど半導体に関わる企業が多く誕生。こうして半導体産業が発展することで集められた資金が地域のベンチャー企業へと再投資され、1970〜80年代にはAppleなどのIT企業が次々と成長していくことによってシリコンバレーは発展し続けました。
ちなみにシリコンバレーの名称は、盆地(谷)地帯であったこと、半導体の主原料がシリコンであったことに由来しています。

ITベンチャーの聖地

1990年半ばごろにウェブブラウザが誕生してから、シリコンバレーでの勢いはさらに増すことに。Yahoo!やGoogleが活躍し、インターネットによって世界の常識を変えました。
さらに2000年以降はTwitterやFacebookのようなSNSを扱う企業が誕生・移転。その後現在では、AirbnbやUberのような、インターネットと既存産業とをかけ合わせた企業が成長しています。 *1
このようにシリコンバレーでは世界に大きな影響を与えた企業がいくつも誕生・成長し、今では数多くのスタートアップが集まるITベンチャーの聖地となっています。

スタンフォード大学との産学連携

このように多くのスタートアップ企業が誕生・成長した背景には、スタンフォード大学の功績が大きくあります。
「立身と実学」を掲げていたスタンフォード大学は、大学での研究と地域社会の産業の一体化にて、トップクラスの大学を目指していました。新技術の企業をシリコンバレーに誘致して企業との連携を強化し、学生に対しては大学卒業後に起業を奨励。グーグル、ヤフー、シスコシステムズ、サン・マイクロシステムズなど、スタンフォード出身の企業が数多く誕生することになります。 *2

いま渋谷で起こっていること

シリコンバレーにIT企業が集まっているように、日本では大手からベンチャーまでさまざまなIT企業が渋谷に集まっています。
そこで次に、日本の渋谷の特徴についてみてみましょう。

ビットバレーと呼ばれていた渋谷

1990年代半ばから2000年代初めにかけて、渋谷をシリコンバレーのようにIT集積地にして盛り上げたいという動きがありました。 
「ビター(渋)」&「バレー(谷)」に、デジタル単位であるbitをかけ合わせて「ビットバレー」と呼ばれ、大手からスタートアップまでIT企業を誘致。サイバーエージェントやディー・エヌ・エーなどが渋谷を拠点とし、ITバブル全盛期を大いに盛り上げました。 *3

六本木や五反田などに分散

しかし2000年代前半を過ぎた頃から、徐々に渋谷から六本木や五反田などに拠点を移す企業が増え始めました。
その理由として、渋谷のオフィス事情が挙げられます。渋谷の物件は比較的小規模なものばかりでした。そのため、企業が事業拡大するにつれて段々オフィスが手狭になっていったのです。物件不足によってオフィスの家賃も高騰し、その結果として六本木や五反田などへ企業が流れていくことになりました。

再開発で再び渋谷が注目されている

2010年代後半から渋谷の再開発が進み、散らばったIT企業が再び渋谷に集まろうとしています。
再開発によって、渋谷駅周辺に次々と複合ビルがオープンしました。渋谷ヒカリエにはディー・エヌ・エー、渋谷スクランブルスクエアにはサイバーエージェントとミクシィ、渋谷ストリームにはグーグル、渋谷フクラスにはGMOインターネットといったIT大手企業が続々と入居。渋谷がITの街として再び賑わい始めています。 *4

シリコンバレーに続くため渋谷に求められるもの

シリコンバレーでは、スタンフォード大学などの最先端レベルの研究拠点と、それを支えるベンチャーキャピタルによって、IT集積地として発展してきました。
日本の渋谷が、シリコンバレーのようなITベンチャーの聖地となるには、何が求められているのでしょうか。

ITだからこそリアルの交流

ITに関わるビジネスマンは、開発作業などにどうしても没頭しがち。しかし一人で取り組んでいては斬新なアイデアは生まれず、イノベーションは起こせません。そのため、IT企業にはアナログのコミュニケーションを大切にする風土があります。
もちろんこれは現場だけでなく、経営者層にも当てはまることです。そのため、IT業界を発展させるためにも、大手からスタートアップまでIT企業間が交流できるような環境が必要となるのです。ITだからこそリアルの交流ができる場が必要であり、経営者同士が集い成長しあえる環境が求められます。

シブヤ・ビットバレープロジェクト

2018年頃から、渋谷に拠点をおくサイバーエージェント、ディー・エヌ・エー、GMOインターネット、ミクシィの4社が結束して、シブヤ・ビットバレープロジェクトをはじめました。 *5
この4社は渋谷区とも連携し、テックカンファレンスを開催するなど渋谷のIT企業のコミュニティー強化を目的としています。ワークショップや懇親会などを開催することで、学生や若手人材への普及や、新しいサービスを生み出すきっかけになろうと活動しています。

個々ではなく業界全体で育てる時代

日本では、高度IT人材が必要とされているのに、そのIT人材を育てる土壌が弱いという課題があります。このような課題に対して個々で取り組むのは時代遅れ。そういった共通認識があったからこそ、大手IT企業が連携してシブヤ・ビットバレープロジェクトが発足しました。こうした活動を促進できる環境こそが、IT集積地として渋谷に求められているといえるでしょう。

まとめ

今回は、ITベンチャーの街であるシリコンバレーと渋谷とを比較して紹介しました。
日本の経済成長を伸ばすためにも、IT企業の取り組みは無視できません。そのため、渋谷をシリコンバレーに続くIT産業の拠点にしようと、様々な動きが起こっています。
若者の街として賑わっていた渋谷が、最先端のテクノロジーと文化を発信する街として成長しようとしており、今後の発展に注目です。




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◆参考URL
*1 ハイテク企業と起業家の聖地「シリコンバレー」の今:日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00081/031300045/

*2 シリコンバレーが世界トップのベンチャー企業を生み続ける「秘密」(松崎 隆司) | マネー現代 | 講談社
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70419

*3 グーグルも帰還“渋谷”でITは爆発するか 大手企業も続々と駅周辺に移転予定 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
https://president.jp/articles/-/26189

*4 渋谷と言えば、今は「ベンチャーの聖地」 大規模再開発が追い風に「ビットバレー再び」 – 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20191210/k00/00m/040/059000c

*5 「ビットバレー」再び DeNAやCAなど、渋谷区とタッグ 「ITの世界的拠点」目指す – ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1807/27/news092.html

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