
リーダーとマネージャーの違いを解説!正しい使い方は?海外の場合は?
リーダーとマネージャー、正しい使い方はどっち?
「リーダー」「マネージャー」という言葉を聞くと、「あれ?どちらの立場が上だっけ?この場合はどちらの言葉を使うのが正しいのかな?」と分からなくなったりします。
このようにイメージではなんとなく分かるけど、詳しく説明することはできない言葉ってありますよね。日本の中だけでも、「リーダー」や「マネージャー」の言葉はあいまいで広範囲に使われている上に、海外での言葉の使われ方も見るとさらに意味が分からなくなった…、という方も多いのではないでしょうか。
これらの言葉をすっきりとスマートに使うためには、リーダーとマネージャーという言葉は、
・役職や肩書として使われる場面
・役割や活動内容を表すために使われる場面
があることを理解しなければいけません。
ここさえ押さえておけば、「この場面ではどっちだっけ?」と迷うことなく、リーダーとマネージャーという言葉を使えるようになります。
この記事を読むと以下の3つのことがわかります。
- リーダーとマネージャーの意味の違い
- リーダーとマネージャーを役職と役割で使い分ける方法
- リーダーとマネージャーの海外での使われ方の違い
自分自身はリーダーとマネージャーどちらのタイプだろう?と考えながら読み進めると新たな発見があるかもしれませんよ!
リーダーとマネージャーの意味の違い
はじめに、リーダーとマネージャーの基本的な意味を知っておきましょう。
リーダーとは?
リーダーと聞いてはじめにイメージするのは、指導者・首領・統領といった、大小問わずのコミュニティ(団体)のトップです。
リーダーを直訳すると「リードする人」、つまり先頭に立ってチームやグループを統率し引っ張っていく人という意味になります。
歴史上の人物だとナポレオンや織田信長など、人並外れたリーダーシップやカリスマ性で大軍を率いる人が有名ですよね。また現代においては「大企業のトップ」という意味の他に、「時代の流れをけん引する人」としてもリーダーという言葉が使われます。
マネージャーとは?
マネージャーは「マネジメントを行う人」、直訳すると経営・管理・運営をする人すべてを指します。
その一方で、企業やチームの中での肩書として、部門管理者・支配人などをマネージャーと呼ぶこともあります。この辺があいまいになりがちな部分なので、少し詳しく説明します。
海外では、マネジメントする人すべてをマネージャーと呼び、日本ではある特定の役職の人をマネージャーと呼ぶことが多いです。例えば、海外では店長でも支店長でも、または経営者やスポーツチームの監督でもすべて「Manager(マネージャー)」の一言でくくられたりします。
日本でマネージャーというと、エリアマネージャーや芸能人のマネージャーのように特定の職種として使われます。
リーダーとマネージャーは何が違う?
ここまでの言葉の意味だけで見ると、リーダーもマネージャーも複数人を束ねて目的に向かって進めていくという点では同じように見えます。リーダーがマネジメントをする場合もありますし、逆にマネージャーは自分が管理するチームにおいてはリーダーとも言えるわけです。
では、どう使い分けるのが正しいのか、2つの言葉を役職として使う場合と役割として使う場合で分けて考えてみます。
リーダーとマネージャー|役職
リーダーもマネージャーも、複数人を束ねて目的に向かって進めていくという点では同じですが、役職・肩書で見ると少し意味が違います。
企業の役職的に言うと、リーダーは企業の社長や最高責任者です。
国で言うと、大統領や総理大臣です。
学校のクラスで分けられた班の班長さんもリーダーです。
リーダーは、そのグループやチームを目的の方向へ引っ張っていく責任のある人です。その意味では、マネージャーはリーダーに比べて規模を限定した責任になります。マネージャーには最高責任者という意味はないので、役職の上下関係、責任の重さでいうとリーダーの方が上と言えます。
リーダーとマネージャー|役割の違い
役割や活動内容としてリーダーとマネージャーという言葉を考えてみます。
どちらも複数の人を統率して指導するという意味では同じですが、本来であれば「リーダー=(イコール)マネジメントする人」ではありません。
ではなぜリーダーとマネージャーが似た意味を持つようになったのでしょう。
それは、リーダーの役割&業務である「統率する」の部分が、マネジメント(管理・運営)を必要とするものなので、必然的にリーダーはマネジメントする人となるからです。マネージャーも同じように、その人の役職の名前として「○○マネージャー」と呼ぶ場合と、管理&運営する人全てをマネージャーと呼ぶ場合があります。
別の例を出してみると、「先生」は仕事の役職としては教師や医者を指しますが、その他にも作家や政治家など、制作者や指導する立場の人にも使われますよね。
役職として「先生」ではないけれども、活動内容や業務内容が先生のような指導をする立場であるため、このように呼ばれるようになっているわけです。つまり、役割としてのリーダーやマネージャーという言葉は広い意味を持ち、時にはお互いの意味を含むことになります。
海外でのリーダーとマネージャーの違い
海外では経営・管理・運営をする人全般を「Manager」と呼ぶため、広い意味では役職のある人は全員マネージャーと言えます。
ちなみに日本の役職を英語に当てはめると、
・最高経営責任者または代表取締役(CEO)
・最高業務執行責任者(COO)
・最高財務責任者(CFO)
・社長(President)
・副社長(Senior vice president)
・専務(Senior managing director)
・常務(Managing director)
・取締役(Board director)
・執行役(AuditorまたはSenior adviser)
・部長(General managerまたはDirector)
・次長(Assistant general manager)
・課長(Manager)
となります。
※「Senior」は「Executive」と言い換えられる場合もあります。
この中でリーダーは誰かと言うと、それはトップのCEOがリーダーになります。
ただ、それぞれの役職の人の下にあるチームやグループの中では、それぞれがリーダーです。多国籍企業との取引で「マネージャー」と聞いて、日本語に直訳して課長だと思ったらもっと偉い人だった、というのはよくある話です。
国や地域によって、また企業によって役職の制度や呼び方は違うので注意が必要ですが、海外では日本よりも広い意味でマネージャーという呼び名が使われていることは覚えておくといいでしょう。
リーダーとマネージャーに求められる素質の違い
ここまで読んで、自分自身がリーダータイプとマネージャータイプどちらなのか?そして今後どちらを目指していくべきなんだろう?と思った方も少なくないと思います。
リーダーに求められるのは、
・物事を決断する
・実行する指示を出す
・責任をとる
この3つの素質と能力です。
マネージャーに求められるのは、
・決まった目標を達成するための業務の管理&運営をする
・そのために人・モノ・時間などの管理&運営をする
この2つの素質と能力です。
今の自分自身の仕事や立場と目標から、自分がどちらに向いていてどちらを目指すべきかを決める参考にしていただければと思います。
まとめ
ここまで、リーダーとマネージャーの違いについて、役職と役割で見分ける方法や、海外での使い方の違いをもとに解説してきました。
どちらも複数の人を束ねて引っ張っていくという共通の意味を持ちつつ、特に、
・リーダーは組織のトップとして責任のある人
・マネージャーは目的達成のための業務の管理&運営をする人
であることが分かっていただけたと思います。
リーダーにもマネジメントの能力は必要ですし、マネージャーもリーダーのような統率力が必要です。呼び方は違っていても、目的達成のために統率力やマネジメントでチームを引っ張っていくという意味ではお互いがシンクロする部分の多い存在なのかもしれません。

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